意外と簡単に出来る有限要素法 固有値解析

2018年2月9日

簡単に出来る解析としての有限要素法構造解析の中から固有値解析を取り上げたいと思います。

前回は、3DCADデータを活用した設計者自らが行える解析として、静的線形解析を取り上げました。静的線形解析では、サーフェス(面)に荷重(力)を与え、固定(拘束)し、材料を定義するだけで解析が行えるわけですが、ツールの進化で自動メッシュ(有限要素作成)と解析(解析ソフトをソルバーと言います)がスムースに進むようになりました。

今回のテーマは固有値解析。物体は、特定の周波数が外部から与えられると共振する現象が起こります。例えば、ギターの弦をはじくと、はじいていない別の弦が振動する現象も同じことです。水道の栓を閉めた時に、家のどこかでハシッて音がすることがありますが、これも水道管のどこかで共振が起こっていることが原因です。

141030固有値静的線形解析と同様に、部品の固有振動数(共振周波数)を求めることも簡単に行うことが出来ます。右の絵は、冷却フィンが何Hz(ヘルツ)付近で共振するのかを計算した例です。操作手順は下記です。

  1. 3DCADデータの取り込み
  2. 拘束条件をサーフェスなどの形状に設定
  3. 材料設定
  4. 有限要素作成(自動メッシュ)
  5. 解析実行
  6. 結果処理(コンタ図など)

結果処理では、計算された共振周波数ごとに振動パターンを確認することが出来ます。この解析の場合、ノートPCを使ってオペレーション含めて15分程度で解析結果を得ることが出来ています。

静的線形解析だけでなく、固有値解析を行い共振周波数などを考察することで、設計変更するための裏づけを得ることが出来ます。たとえば、エンジンから発生する周波数を避けるような共振周波数になるように形状変更・取り付け法の変更を行うなどの指針を得ることが出来ます。

CAEは精度と時間勝負、その上に設計CAEは簡単に行えることが大切です。FASOTECは、CAEのツール開発を行っています。順次、ご紹介していきたいと思います。