大変形座屈解析

2018年2月9日

座屈解析の例をご紹介します。

材料定数のカーブフィットについてお話しましたが、少し補足します。材料試験結果をそのままポイントプロットすることでの解析も可能です。カーブフィットを行うのは、材料試験で取りきれない領域(破壊領域、以降)まで計算可能とすることで、より高精度な解析結果を求めているからです。

延性破壊の理論には色々とあります。主にCockcroftとHancockを中心に用途に分けて使っています。Cockcroftの理論式では、1パラメータで延性破壊条件を表しているため取り扱い易いものの、場合によっては良好な解が得られないケースがあります。また、Hancockの理論式では2つの係数があります。1つの引っ張り試験からだけでは2つの係数は確定しません。そこで、通常の引っ張り試験と、断面減少を最小とする引っ張り試験を行うのです。本来であれば、さまざまな応力状態に対する材料試験を実施し、延性破壊モデルや損傷モデルの複数のパラメータを同定する必要があるわけです。

引っ張り試験と同じ条件で解析を行い、材料破壊に至るまでの応力ひずみ曲線の合わせこみ(カーブフィット)を行うことで、解析精度のブレの原因を一つ減らしています。

150915座屈右の絵は、座屈の実験写真と解析結果です。実験と解析の変形傾向が一致しています。これだけ高精度に解析結果が合うには、材料のカーブフィットは重要です。また、メッシュ、境界条件、接触条件など高精度に解くためのポイントがあります。FASOTEC CAEソリューションでは、従来ソフトにおける各種課題を克服しています。

  • 応力の計算精度が高い(静的に解いている)
  • 大きな変形が生じても、計算が途中で止まらない
  • 高精度な接触判定アルゴリズム(重なっている板が表に突き抜けないなど)
  • 接触を多数定義しても計算時間にほとんど影響しない(大規模接触問題の取り扱い)
  • 量産ばらつきを考慮できる(溶接位置など実機におけるノイズの考慮)

上記の様な個々の細かい話は機会を改めてご紹介していきたいと思います。

基礎実験に基づいた先進の解析技術により、お客様の戦略パートナーとして解決型のご支援を行っています。車であれば、ボディ鋼板、内装、エンジン、足回り・・・細かいパーツではピストン、コンロッド、バルブ・・・ギア、チェーン、ベアリング、ボルトに至るまで各種課題・目標をテーマに、、、。